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受験直前を想う。(2)

 前回、一年前のことを思い出して記事に書きました。この正月、久々にゆっくりとできたこともあり、一年前のことなどを思い出したからです。思い出し始めると、すーっと記憶やその時の気分が蘇ってきました。

 そうやって思いだした記憶や気分を記事に書き留めたのですが、書き終えた今でも、なんとなく一年前の気分が埋み火のように残っています。

 今日は、統一試験日の前日です。もう少し、思いつくままに書き加えてみます。




 前回記事にしたとおり、一年前、正月があけて後は、娘の心身の状態をできるだけ高めようと心を砕いていました。少しづつ早く寝て体力を充実させたり、風邪をひかないようにうがいをさせたり、と体調管理に気を配りました。気持ちの面では、前回の記事のよう心づもりで接していました。


 そして緊張がさらに高まってくる前々日・前日になると

   『なんて言って声をかけようか・・・』

 そんなことを考えていました。まるで、自分の一言で、何かが大きく変わるような気がして・・・。

  『がんばれよ!』

  『落ち着いてな。いつもどおりやればいい。』

  『大丈夫。絶対合格するよ。』

  『父さんの好きな短歌に、

     『入試の時 緊張してた教室が 今では一番落ちつく居場所』

   というのがあってな、・・・・・ 



 ありきたりのセリフでは不十分に思えて、しまいには何が言いたいのかよくわからないセリフまで考え始める始末。





 一方、この時期の娘は、黙々と課題に取り組んでいました。落ち着いているというわけでもなく、かといって焦っているというわけでもない・・・。

 とにかく、やらねばならないからやる。そんな感じでした。あるいは、余計なことを考えないようにとの塾の指導が行き届いていたのでしょうか。傍目には、よく集中していたように見えました。今から思えば、不安だったからこそ、余計なことを考えずに取り組んでいたのかもしれません。



 そして、試験当日の朝、家族全員が予定より早く起きだしてきました。
   (私)『おはよう』(家内)『おはよう』
   (娘)『おはよう』

 食事をしながらも、
   『ちょっと寒いね。』
   『雨がパラつくかもしれないって、天気予報で言ってたよ。』
 というような話をするなど、普段通りです。
 
 食事が終わった娘は、いつもどおりにプリントに取り掛かります。私は少し離れて新聞を読んでいました。家内はこの日もお弁当を作ります。

 やがて時間が来て、持ち物を再点検して
   『さて、行くか』
 
 私の運転で、娘と家内を最寄りの駅まで送って行きます。車の中で娘は家内と塾友の話などをしています。駅前で車を降りた二人に向かって、私は軽く声をかけました。
   『がんばってこいな。』

 二人は笑顔で私に手を振り、その後は振り返りもせずにスタスタと歩いて行きました。 

 結局、朝起きてから娘を送り出すまで、励ましの言葉はこの一言だけでした。なんとなく、余計なことは言わないほうがいいように思えたのです。

 なんだか、拍子抜けでした。



 実は、娘は内心では緊張しており、不安がっていたことが後になってわかるのですが・・・。



 しかしながらこの時、普段通りに塾に送り迎えするかのような感覚で送りだしたのでした。
 


 今から思えば、それで良かったのではないかと思います。

 自然体でいることが一番ではないかと。

 たとえ気の利いたセリフはなくとも、普段と何も変わらない家族がそばにいるだけで安心できるのではないかな、と。
  
 普通でない緊張の中にあっても、ふと気がつくと、いつもと変わらない空気がそばにある・・・
 


 娘にとって、父親はそれで良かったようです。


 

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日記




受験直前を想う。

 久しぶりの更新です。


 昨年の娘の受験が終わってしばらくしてから仕事が多忙になり、この正月に久しぶりに落ち着いた時間を取ることができました。仕事のことなどをいろいろ振り返って考える中、昨年の受験直前のことも思い出していました。それにしても娘の受験が終わってからの一年間は忙しかったです。忙しくなる前に娘の受験が終わっていて、ラッキーでした。


 一年前のことが、つい先日のように思い出されます。




 関西では、統一試験日が一週間後に迫っています。一年前の入試直前のこの時期、落ち着かない日々を過ごしていたことを思い出します。この時期のブログの記事の数を数えてみると、筆の遅い私にしてはブログの更新頻度がかなり多いです。落ち着かない気持ちや考えを整理するために、PCに向かっていたようです。


 仕事の合間に、いろいろ考えたり思いついたりしたものです。


 『志望校に合格して欲しいなぁ。』

 『不合格でも、縁のあった学校に行ければいいか。
  ・・・・・・・・・・・・・。
  その時は、何と言ってやろうか・・・。』

 『父親が娘の合格を信じてやらないでどうする。
  不安な気持ちを娘に見せないようにしないと・・・。』

 『このあいだ間違えていた問題、もう覚えたかな?
  早く帰って、見てやるか。』

 『もう少し早くアレをやらせておけばよかったなぁ・・・。』

 『でも、よく頑張ったよな。』

                            
                                     etc,etc・・・・・


 後悔したり、自分を戒めたり、納得させたりと、気持ちが落ち着きませんでした。

    『父親である自分が平常心を保たないでどうする。』

 そんな考えだけが拠り所でした。


 親の私が、何回となくあれこれと考えても、安心できる材料が出てくるはずもありません。結局、今からできることは、娘をベストの状態にしてあげるしかないという、当たり前の結論にいつも行きつくのでした。


 ベストの状態にするといっても、何も特別なことをしたわけではありませんでした。体調管理以外に心がけたことといえば、他愛のないことです。
 

 笑顔で話しかける。
     『おつかれ〜』


 きちんと挨拶する。
     『おはよう』、『おかえり〜』、『おやすみ』


 他愛のない話題。
     『明日のお弁当は何にしようか。』


 はげまし。 
     『おっ、この問題、覚えたか。また合格に近づきましたね。』
 

 子供の張り詰めた気持ちをマッサージしてあげる。
 できないことではなく、できることを数え上げる。
 下を向いたり後ろを振り返るのではなく、前に、上に目線を向けさせる。
   
 なんとなく、そんなことを心がけていました。

 そして、自分達の不安で落ち着かない気持ちは、娘が寝てから、家内と二人で愚痴のように言い合い、そこで消化するようにしていました。 




 入試直前のこの時期、不安に思わない人はいないでしょう。受験生本人も、そのご両親も。それが普通だと思いますし、ほとんどの方が同様だと思います。


 だからこそ、笑顔で子供たちを送り出したい。

 きっと大丈夫だから。



 求めなさい、然らば与えられん。

 門をたたきなさい、然らば開かれん。




      願わくば、皆さんの努力が報われんことを。
 




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日記




模試と月例テストの活用 (3) 〜満点は必要ない

 前回からの続きです。



4.模試の目的

 前回までの記事を書いていて、思いついたことがあります。

 娘が通っていた塾では、大きく分けて、月例のテストと合否判定模試の二種類のテストがありました。判定模試の結果より月例テストのほうが成績のばらつきが大きかったようです。

 このあたりは、試験の目的が違うので、それが反映していたのではなかったかな、と。

 月例テストの方は、毎回出題される単元がはっきりと異なるため、弱点となる単元を発見しやすいように作られているのだと思います。つまり月例テストの成績でばらつきが大きかったということは、間違えが多い教科・単元は、弱点が隠れていたということなのかもしれません。確かに、娘が理科を苦手としていることを発見したのも、月例テストの成績不振からでした。

 逆に判定模試の類は、“判定”を目的としているので、対象校の出題傾向に合わせた出題となっているのでしょう。 受験者層が限られている模試ほど、出題される問題の傾向がはっきりしていたと思います。現実には、志望校ごとの出題傾向に対応することは必要ですから、そうした視点から活用するようにしていました。例えば、『この問題は娘の志望校用に作られた問題だから、まっさきに見なおしさせておかないとな・・・。』といった具合です。授業でも志望校別の対応は、2学期から急激に強まっていったと記憶しています。

 模試を活用する場合には、その試験の目的や対象を把握しておくと、活用しやすいかもしれません。




5.満点は必要ない

 当然のことですが、本番の試験で満点を取る必要はありません。判定模試でも同じ事です。各人、目標としている偏差値があるはずです。

 
 娘も、志望校に合わせて、ある偏差値を目標にしていましたが、教科ごとに目標値を設定してもらっていました。割と早い時期に、何かの教育相談に娘一人で行かせた時、塾の講師から指示されたようです。娘が目標にしていた志望校の偏差値が仮に58だったとすると、

『国語は62、算数は56、理科は56、社会は59を目標としなさい。』

といった感じでした。それまでの娘の成績一覧を見ての指示だったようです。得意科目はもう少し頑張れ、不得意科目は何とか食らいつけ、みたいな感じで、『なるほどな』と感心したのを覚えています。娘も、すべての科目を同じレベルまで上げなくていいと聞き、また、具体的な指示をもらって、やりやすく感じたようです。また、親ではなく、塾からこうした具体的な指示をもらったことは、娘にとってはありがたい話でした。


 話が脱線しました。


 試験結果が返却されたら、各教科とも目標とする偏差値まであと何点必要なのか、だいたい分かるはずです。偏差値がでない試験の場合は、塾内順位を目安にしていました。

 そして、結果が目標に達していない教科は、正答率が高い問題、つまり、わりと易しい問題を多く間違えている場合がほとんどでした。教科ごとに、間違えた問題の中から正答率の高い問題から順にピックアップして、


『これとこれと・・それにここと・・・、このあたりさえ解けていれば目標に届いていたはずだよ。もう少しだったね。このあたりができるようになればいいんだよ。』


 そんな励まし方とアドバイスをしていました。


 『ガンバレ』とか『成績をあげよう』とばかり言うのではなく、どの教科のどのレベルの問題を解けるようにするか、目標をできるだけ具体的に示してあげる。さらには、”もう少しで手が届きそうな感じ”を演出してあげる、というのも、やる気を引き出すために、時には有効です。



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公開テスト・模試




模試と月例テストの活用 (2) 〜成長の実感

 前回からの続きです。




2.成長の実感

 テストの見直しをしていると、どうしても失点した場所にばかり目がいきがちです。それはそれで大事なことなのですが・・・・・・・。

 私は、出来ていないところを指摘して娘をさんざん“下げた”後には、しっかり“上げる”ようにしていました。

『最近、計算間違いが少ないね。毎日の計算テキストの地道な努力が結果に出ているよね。もう少し続けた方がいいよ。』

『この問題、正答率が低いのによく出来ている。最近、物理・化学は良く出来てるよね。自信持っていいよ。』

『以前は、この歴史の暗記問題を間違えてたのに、今回はできてる。マスターしたね。』

『この記述問題の答えだけど、よく書けてるね。たいしたもんだ。』

 口調は冷静に、内容は少しだけ大げさに褒めておくのがコツでしょうか?

 人間、褒められて悪い気はしません。だからと言って無理やり褒めることはしませんが、時々、本人すら気づいていないことを指摘してあげると、やはり嬉しいようです。

 その程度のことだけで、これからのしんどい時期を乗り越えられるとは思いません。しかしながら、ちょっとした成長を認めて、また、本人に実感させてあげるだけで、ちょっとばかり背中を押してあげることができたようです。



3.現在地の確認

 模試の結果は数値で表されます。

 得点、偏差値、順位、判定模試では合格可能性◯%・・・・・。

 どうしても気になります。意識して、結果の数字だけに一喜一憂しないように心がけてはいたつもりだったのですが、言動には出てしまっていたと思います。結果が良くて親が喜ぶのはいいのですが、その反対の場合は・・・。娘もイヤだったろうと思います。親も人の子、仕方ないとはいえ、少し後悔です。


 ただ、志望校の合格可能性を気にするあまり、判定だけを目的として模試を受験させることはあまり良いことのようには思えませんでした。模試を受ける場合は、判定結果だけではなく、間違い直しや弱点の発見などに目一杯活用したいところです。模試を受けて日曜日を半日潰すと、その週の課題を消化しきれない、てなこともありました。要は、時間をかけるだけのメリットを引き出したかったのです。そんな理由で、いろいろな模試を受けるのではなく、娘が通っていた塾の模試だけを受けさせていました。

 そもそも、模試の類は、子供たちがステップアップするために、子供たちが進むべき道筋の指標とするために受けるのが本来の目的であって、親が安心するためのものではないしな、とも考えていました。

 

 とはいえ、最低限の模試は受けておかないと、成績上の現在地を確認することができません。模試の結果の偏差値は常に頭の片隅にあって、どの方向(教科)に、目標とする偏差値に達するためにどのように頑張るべきか、重要な指針にはしていました。


 続きます・・・。 


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公開テスト・模試




模試と月例テストの活用 (1) 〜弱点の発見と補強

 夏から冬にかけて、模試の類が何回も開催されると思います。

 判定模試の結果には、志望校や併願校に対する合否判定も出ますし、受験校を絞り込んでいく上で重要な指標になります。親としては模試の結果が気にならないわけがありません。




 ところで、これらの模試の結果を合否の指標として見る場合は、1回1回の結果をそれぞれを見るだけではなく、全体の流れも見るんだそうです。

 春以降、全体として登り調子なのかどうか。

 1回ごとの成績のバラツキは多いか少ないか。

 登り調子であれば、今のところ流れに乗っている。でも、バラツキが大きくて安定感に欠けていれば、A判定が出ていても油断できない。とか。

 また、月例の公開テストは、毎回異なった単元から出題されるため、成績が奮わなかった回は苦手な単元である可能性が高い。とか。

 そうした全体の状況を見ながら、志望校や併願校の合格可能性を見極めていくんだそうです。このあたりの具体的な見極めは、塾の担当講師に相談するしかありませんが・・・。



 こうした見極めは、まだ少し先の話です。

 模試の結果が良かったと言っても、100%合格できるわけではありません。

 逆に、結果が悪かったと言っても、不合格が決まったわけでもありません。


 繰り返しになりますが、模試で合否は決まりません。入試本番直前に、爆発的に力を伸ばす子供もいます。重要な指標ではありますが、今の時点では、もっと有効に活用することを考えたほうが建設的です。


 私は、以下のような感じで模試を活用するように心掛けていました。



1.弱点の発見と補強

 これまでに何度か書いてきたことですが、模試の最大の効用は合否判定ではなく、弱点の発見だと思います。

 私が、よくやっていたやり方は、

   正答率が高い ≒ 皆が正答している ≒ 基本的な問題

をどの程度、間違っているかをチェックするといったやり方。正答率が60%〜80%以上の問題をよく間違えているようだと、その単元は明らかに基礎が不十分であるということ。テキストやブリントをやり直させたり、解説したり、塾の講師に質問させたりしていました。

 結果の数値だけを見て『ガンバレ。』と言うだけでは、『頑張ってるやん。』と言い返されそうです。それだけではなく、正解すべき問題や出来ていて欲しいところを具体的に探し出し、そのことを気づかせ、それをつぶすようにアドバイスする。何をすればいいか、できるだけ具体的な方法を指し示す。あるいは塾の講師に対策や対応を聞きに行かせる。そんなことを繰り返していました。




 弱点の発見と補強は、夏休みでは終わりません。質を変えて、入試本番直前まで必要です。娘の場合、特に理科と社会は”もぐらたたき”の様相を呈していました。ここを潰したと思ったら、あちらが弱点。そこを潰すと、前に潰したはずのあそこが弱点・・・・。

 親娘ともホントに根気よく”もぐら”を叩いていました・・・。

 娘は算数が苦手だったのですが、地道によく頑張っていました。2学期になると、算数の指導は完全に塾におまかせ状態でした。ただし、答えを写すだけで満足していないか、何処でつまづいているのか、課題の進捗具合はどうか、どの課題を優先すべきか・・・・・。そうしたことには気を配って、ちょくちょく塾の講師に相談したり相談させたりしていました。

 苦手だった算数ですが、入試本番直前まで力が伸び続けていたのも、意外にも算数でした。そうした例は、複数の方から実例として聞いていたのですが、娘の場合にもあてはまりました。返却される日々のテストの結果も、大崩れが少なくなりました。また、入試直前になると、過去問をコピーして何回か繰り返しやるのですが、忙しくて答え合わせをすると片付ける時間もありません。そうしてやり散らかしていくのですが、日々定着していくのが見ていてわかりました。

 『算数の力は、入試当日まで伸びる。』

 決して誇張ではなく、実感でした。あきらめることなく、頑張り続けるべきかと思います。


 続きます・・・。 



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